kintoneは、標準機能である「プロセス管理(ワークフロー機能)」で、基本的な申請・承認業務を大幅に効率化できます。Excel、メール、FAXで来ていたバラバラの申請を集約し、申請フローを見える化することで、処理漏れのないスマートな業務処理が可能です。
本記事では、kintoneの標準機能で実現できるワークフローの範囲を明確にした上で、標準機能を超える複雑な条件分岐や、外部システムとの高度な自動連携を実現するための具体的な技術手法(プラグイン、GAS、API)を解説します。
1. kintone標準ワークフロー機能で実現できること(業務効率化の基盤)
kintoneは、特別なスキル不要で「交通費申請」「物品購入申請」など自社の業務に合わせたアプリを作成できます。
プロセス管理機能は、以下の基本的な業務効率化を確実に実現します。
1-1. 標準機能で可能な業務の自動化と効率性
申請ルートの自動設定と振分け
承認ルートをkintoneで設定でき、担当者への自動振分けが可能です。差し戻しや却下も管理し、どこで滞留しているか一目瞭然です。
効率性と検索性の担保
シンプルな入力フォームで、直感的な操作で申請業務を効率化。必要な情報をすばやく見つけ出す全文検索も可能です。
モバイル対応
外出先でもスマホからワンクリックで確認・承認ができるため、申請から決裁までのスピードアップが図れます。
1-2. 標準機能の限界となる「複雑な条件分岐と高度な連携」
kintoneのワークフロー機能が真価を発揮するのは、標準機能で対応できない拡張領域です。以下の高度な承認ロジックや外部連携を実現するには、技術的な拡張が必要になります。
- 動的な承認者設定: 複数の条件(部署Aかつ金額100万円以上など)に基づいた、承認者の自動かつ動的な切り替え。
- 外部連携: 承認完了後に、外部の会計システムやGoogle Workspaceへデータを自動連携する。
- AIによるプロセス構築: 実現したい業務に合わせたプロセス設定をAIと対話形式で自動構築する。
2. 標準機能の限界を超えるための拡張技術
標準機能では対応できない複雑な自動化は、「プラグイン」「AI」「カスタマイズ」といった拡張技術で解決します。
2-1. プラグイン・連携サービスによる機能強化
kintoneの機能強化や、他社サービスとの連携を実現する最も手軽な方法です。
- ワークフローの拡張: 複雑な承認ルートや、標準機能にはない特殊な条件分岐を、ノーコードで設定する。
- 外部サービスとの連携: 承認が完了したデータを、外部の業務システムへ自動で転送する。
2-2. AIを活用した最適な業務フローの自動構築
kintone AIラボの機能として、AIと対話形式で実現したい業務に合わせたプロセス設定を提案し、複雑な業務フローもAIが自動で構築します。設定の手間を削減し、すぐに運用を開始できます。
2-3. API/GAS/JavaScriptによる高度なカスタマイズ
API(外部サービスの機能を呼び出す仕組み)を介したカスタマイズは、複雑な条件分岐や外部連携の自由度を最大化します。これはkintoneカスタマイズにおける基礎技術です。
※GAS/JavaScriptの活用例:
承認ステップ変更時のイベントをトリガーに、APIを操作し、複数の条件を組み合わせて動的に承認者を判別したり、Googleスプレッドシートへの実績データを自動で追記したりします。
3. 承認フロー自動化の外部委託における費用対効果
自社にAPIやGASの実行リソースがない場合、外部委託が必要となります。
3-1. 委託費用相場(複雑性別)
- プラグイン設定・導入代行: 10万円前後
- GAS/JavaScriptによる複雑な条件分岐: 30万円〜80万円
- 高度なAPI連携・外部システム連携: 80万円〜150万円
3-2. 失敗しない代行業者選びのチェックリスト
- 承認フローの現状と理想を正確にヒアリングし、フローチャートを作成してくれるか。
- 要件定義から入ってもらえるほうが、楽ですし、ずれが生じにくいです。
- 開発後のバグ対応や仕様変更(保守)が含まれる伴走型契約が可能か。
- 拡張性や例外的なユースケースへの対応など「後からわかること」が往々にして発生します。
4. AIzen株式会社の承認フロー自動化・代行サービス
わたしたちAIzen株式会社は、お客様の業務実態に合った最適なフロー設計と、API/GASを用いた確実な実装を伴走支援いたします。
貴社の承認フローの課題について、ぜひ一度ご相談ください。
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