【GAS】問い合わせメールをSlack自動転送+スプレッドシートで管理!0円で問い合わせ対応をDX

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問い合わせ対応、「属人化」していませんか?

SEO施策や広告運用が成功し、Webサイトからの流入が増えるのは嬉しい悲鳴です。
しかし、その裏でこんな課題が発生していませんか?

  • 「info@」宛のメール、実は担当者さんしか見ていない
  • 問い合わせが来てもSlackに通知がなく、気づくのが数時間後
  • 過去の問い合わせ分析をしたいが、メールボックスに埋もれて探せない

今回は、中小企業にジャストフィットする開発支援を提供する「AIzen株式会社」が、こうした課題をGoogle Apps Script (GAS) を使って解決する、「問い合わせ管理システム」の構築事例を解説します。

単なる転送ではなく、「夜間は通知を止める」「スプレッドシートにDB化する」といった、現場のリアルな要望を詰め込んだ設計にしていますので、ぜひご覧ください!


システムの全体像と3つの機能

今回構築するシステムは、高額なCSツールを使わず、以下のGoogleサービスとSlackのみで完結させます

  1. WordPress (フォーム):問い合わせの入口
  2. Gmail:メール受信
  3. Google Apps Script (GAS):司令塔(自動処理プログラム)
  4. Google スプレッドシート:データベース(蓄積)
  5. Slack:通知先

実現する3つのコア機能

  1. Slackへのリアルタイム自動転送(チーム全員で即座に内容把握)
  2. スプレッドシートへの自動蓄積(分析用のデータベース構築)
  3. スマート通知機能(夜間は通知OFF+翌朝サマリー通知)

機能の全体像

3つのコア機能が実現する「脱・属人化」

この仕組みは、単なるメール転送とは一線を画し、組織が抱える「属人化」「遅延」「データ活用不可」という根深い問題を、以下の3つの機能で根本的に解決します。

開発コードのイメージです

1. Slackへのリアルタイム自動転送(チーム全員で即座に内容把握)

従来の「info@」アドレスを特定の担当者が見る体制では、その担当者が会議中や休暇中の場合、問い合わせは完全にブラックボックス化します。

このシステムでは、問い合わせをチーム専用のSlackチャンネルへ自動転送することで、情報共有が標準化され、誰でも即座に状況を把握できるようになります。これは、担当者不在による初動の遅れ(リードの機会損失)を防ぎ、顧客への対応速度を飛躍的に向上させるための必須の機能です。

2. スプレッドシートへの自動蓄積(分析用のデータベース構築)

メールボックス内に散逸していた問い合わせ履歴を、受信日時、会社名、内容といった項目ごとにGoogleスプレッドシートに自動で蓄積し、データ資産化を図ります。

この構造化されたデータを分析基盤とすることで、「どの流入経路からの問い合わせが多いか」「今月CV(コンバージョン)が発生した件数」などを定量的に把握できるようになり、次のマーケティング施策に活かすための基礎データが手に入ります。

3. スマート通知機能(夜間は通知OFF+翌朝サマリー通知)

夜間や休日の通知は、従業員の集中力低下や疲労の原因となります。

このシステムは、夜間(0:00〜6:00)は通知を完全に停止させることで、ワークライフバランスを確保し、日中の生産性を高めます。同時に、翌朝の定時に前日分の問い合わせサマリーを自動送信します。これにより、通知ノイズを避けながらも、情報の抜け漏れはゼロにする、人間に優しい運用が実現します。

▼ Slack通知イメージ

📊 前日・夜間の問い合わせサマリー

件数:3件

  1. 〇〇株式会社 / サービス資料請求
  2. 株式会社△△ / 料金プランについて
  3. 個人 / 採用に関するお問い合わせ

これにより、始業時に「昨夜何が来ていたか」をワンストップで確認でき、対応の優先順位をつけることができます。


導入によるBefore / After

この仕組みを導入することで、組織の問い合わせ対応はどう変わるのでしょうか。
下記のように、無料の仕組みながら、大幅な生産性向上が期待できます!

項目Before (導入前)After (導入後)
気付き担当者がメールを見るまで不明全員にSlackで即時通知
共有担当者のみ(属人化)チーム全体で可視化
履歴メールボックス内で散乱スプシに自動蓄積・分析可能
休日・夜間通知が鳴り止まない、または無視翌朝サマリーで効率的に把握

問い合わせの自動Slack連携(GAS)に関するよくある質問(FAQ)

問い合わせ管理の自動化やGAS(Google Apps Script)の導入に関して、よく寄せられる質問をまとめました。

Q1. Gmailの標準転送機能やフィルタ設定との違いは何ですか?

Gmailの標準機能では、メールをそのまま転送することしかできません。一方、GAS(Google Apps Script)を使用する方法では、以下のような高度な処理が可能です。

  • 通知内容の整形: 必要な情報(会社名、問い合わせ内容など)だけを抽出し、Slackで見やすく通知できます。
  • データベース化: 転送と同時にGoogleスプレッドシートへ自動記録し、管理台帳を作成できます。
  • 時間制御: 「夜間の受信分は翌朝にまとめて通知する」といった、柔軟な通知コントロールが可能です。

Q2. 導入に追加費用はかかりますか?

いいえ、原則として追加費用はかかりません。 企業ですでにGoogle Workspace(Gmail, スプレッドシート)とSlackを利用している場合、GASはGoogleが提供する無料のスクリプト実行環境であるため、初期費用・月額費用ともに0円でシステムを構築・運用できます。

Q3. プログラミングの知識がなくても運用できますか?

導入自体はWeb上のコードをコピー&ペーストすることである程度可能ですが、長期的な運用やトラブル対応には注意が必要です。 「フォームの仕様が変わった」「エラーで通知が止まった」といった際に、基礎的なコードの理解がないと復旧が難しくなる場合があります。安定稼働のためには、専門家による構築支援や、保守性の高いコード設計(AIzen株式会社の提供する内製化支援など)をおすすめします。

Q4. セキュリティ面でのリスクはありますか?

外部の転送サービスを経由せず、Googleのサーバー内(GAS)から直接貴社のSlackワークスペースへ情報を送るため、データの漏洩リスクは非常に低く抑えられます。 ただし、Slackへ通知するための「Webhook URL」が流出すると外部から書き込まれるリスクがあるため、スクリプト内でのURL管理(プロパティサービスでの秘匿化など)を適切に行う必要があります。

🚀 まとめ:低コストDXで「攻めのバックオフィス」を

「問い合わせ対応」は、顧客との最初の接点となる重要な業務です。しかし、そこに多大なコストや人的リソースを割く必要はありません。

今回ご紹介したように、既存のツール(Gmail, Slack, GAS)を組み合わせるだけで、「早くて、漏れなくて、疲れない」理想的な管理体制は0円で作ることができます。

貴社に最適な自動化フローを構築します

「GASのコードを書くエンジニアがいない」「自社の業務フローに合わせてカスタマイズしたい」という場合は、ぜひAIzen株式会社にご相談ください。
私たちは、高額なSaaS導入ありきではなく、kintoneや生成AI、GASを活用した「身の丈に合った、しかし強力なDX」を提案・実装いたします。

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